2019年から20年にかけて、世界のあらゆる映画祭を席巻し、カンヌ・アカデミーW最高賞に輝いたポン・ジュノ(봉준호)監督の「기생충:パラサイト 半地下の家族」。特にアカデミー賞ではアジア映画初の快挙、作品賞ほか4部門での受賞。
日韓関係の過去最悪化が叫ばれて久しい日本でもウソみたいな動員を記録。ナント映画館の席が取れないという、最近ではおよそありえない事態に鼻白んでしばらく放っておいたヤツね(結局観たが)。

ポン・ジュノ聖地というとコレがすぐ浮かぶ。
永登浦区・汝矣島にある「괴물 =グエムル」の像。
オスカーも獲ったことだし、もう少し立派なの(似てるの)を建ててあげたい
そうしたら、ソレがらみの特集上映で「ポン監督の過去作が連日劇場にかかる」とゆーじゃないの!
マイ韓流映画オールタイムベスト3位(どう考えても「기생충」よりコッチの方が明らかに傑作)の「살인의 추억:殺人の追憶(2003)」を観に新宿シネマートに駆けつけた(カモじゃん)。

「パラサイト」のロケ地で、俺的に気になったのは「運転手食堂」。
インスタ映えで有名な(笑)望遠洞 =망원동(マンウォンドン)にあったらしい(開発で消滅)。
おしゃれカフェだけじゃなく、路地も面白い
この映画の元ネタになった「華城連続殺人事件」にも一時期結構ハマり(実は世界の未解決事件マニアでもある)、現場の華城 =화성(ファソン)から水原 =수월(スウォン)辺りの“ソレ関係”を巡る旅なども幾度か妄想していたんだけど、ナント昨年!釜山に別件で収監中の無期懲役囚が犯人が犯行をゲロしていたってゆーじゃないの!

世界遺産「水原華城 =수원화성 (スウォンファソン)から見た水原市街。
この頃にはまだ「きっとこのどこかに犯人が…」などと考えていたが、全然違うところに居た
33年ぶりの解決(ホントか?韓国警察)ということで韓国内では結構な話題になっていた模様。アカデミー賞よりビックリ!
ひとり心密かに決めていた「全羅南道さすらい一人旅」の旅程。このタイミングでの「華城事件」解決(公訴時効だけど)、「殺人の追憶」上映。ここはやはり、「ずっと気になっていたあのロケ地」を組み込むしかないでしょう!と勝手に興奮。あのセメント工場を(トンネルじゃないのか)。

このセメント工場と踏切。なぜか頭にこびり着き、探すこと10数年…
映画ではベテラン俳優송재호=ソン・ジェホ演じる新任の班長の初登場シーンで印象的に使われていましたね。あの踏切、苦虫を噛み潰した顔で新聞を見る男…え?覚えてない?DVDでチェックして出直してきてください。もう1度観れば絶対に忘れないから。
10数年前に誰かのブログで「全羅南道にある」という情報を見た記憶があったのですが、そのブログ自体もう発見できませんでした。
諦めずにハングルのサイトまで漁っていたら、やはり受賞効果なのか随分多くなっていた「殺人の追憶」に関しての記事。その中のコレじゃん?という記述を、我が家の“ハングル・マスター”である家人に翻訳してもらった所、以外にあっさり特定。

長城は光州から簡単に行けます。なぜか現在は「YELLOW CITY」らしい
全羅南道長城郡、その名も「 高麗セメント=고려시멘트(コリョシメントゥ)長城工場」!もうこの時点で既に感慨深い…
出かける前の話をダラダラダラダラ書いてしまいましたが、この「ポン・ジュノ監督受賞記念『殺人の追憶』聖地巡礼」を重要ミッションの1つに加えた「全羅南道ぶらり旅」…
「ホントにあった!」
…を探しに、スタートです。
◉野磁馬
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