“聖地中の聖地”リバプール巡礼(Part2) 〜1番札所「Mathew Street /マシュー・ストリート」へ〜

言うなれば「 ビートルズ発祥の地」でもある、「マシュー・ストリート」へ
聖地巡礼

嗚呼、リバプールよ!とか言いつつ「アルバート・ドック」でひたすらボンヤリしちまった。暗くなる前に聖地巡礼を再開せねば。

巡礼者にとってココが何番札所になるのかは不明だが、こと「THE BEATLES」という括りなら最重要札所と言ってもいい「Mathew Street=マシュー・ストリート(通称“The Beatles Street”)」へ、歩いてGO。

ここに写っている「Hilton」に向かって歩こう

港を背にして大通り(Strand St.=ストランド・ストリート)を左に歩くとすぐ「ヒルトン」が見えるので、その向こうの道を行きます(どこからでも行けますが)。
通りの名は「Thomas Steers Way =トマス・スティアーズ・ウェイ」です。すぐに左手に大きなショッピングモール「Leverpool One =リバプール・ワン」が出てきます。

巨大モール「Liverpool One」のプロムナード。みんな近道にしているようだ

その、プロムナード?渡り廊下?を抜けて、ショップなど冷やかしながら直進。賑わった交差点をいくつか通り「North Jhon Street =ノース・ジョン・ストリート」を行きます。
右手に見えてくるのが、悪名高き(笑)「Hard days Night Hotel =ハードデイズ・ナイト・ホテル」です。見上げると四方にメンバーの銅像が設えられてあり、すぐにわかるでしょう。

「ハードデイズ・ナイト・ホテル」外観。
あんまりポールに気を取られていると転びます

ここ、「Hard Rock Cafe」と同じ理由で嫌いなのですが(要は金権臭)、ロックファンの高齢化著しい世界的状況を冷静に考えれば、まあ、金持ちにも老人にもロック聴く権利はあるし、有名観光地にはこういう施設も必要なのかも…
が、なんかイケ好かない。どうせなんでも高いんだろうな、とか。

実は後日、番組のロケで内部の調査をする機会に恵まれたのですが、なんだかんだ言いつつハシャいだりして。ロビー展示の額装された直筆の楽譜とか、オイシかったです。

ホテルロビーの展示、「Yesterday」のナマ楽譜。
ポールと、ジョージ・マーティンのサインが入っている

併設されたお土産物屋も、コレクターには垂涎の品揃え。しかしながらさすが公式、高くて土産は全部「自分用」にしました(ケチ)。
その土産物屋のウィンドウ・ディスプレイを右折して、いよいよ聖地「マシュー・ストリート(路地)」に入ります。

ホテル側から路地に入ると、すぐにこの大御所がお出迎えしてくれる。
ちょっと頭が大きすぎやしないか…と

お出迎えしてくれるのは有名なJohnの銅像。1975年発表のアルバム「Rock’n Roll」の、ジャケ写のポーズを模した像で、定番の記念撮影ポイント(実際のジャケが撮られたのはココじゃなくてハンブルクらしい)。

「ビートルズ・ショップ」に「ジョンズ・パブ」、「レストラン・グラスオニオン」とかそんな名前ばかりの通り

頭の大きいジョンが寄りかかっているパブの壁は「Cavern Wall Of Fame」。キャヴァーンに出演したバンドやアーティストの名前が刻まれたレンガで構成されている。推しを探すのもオツ。
その斜向かいにあるのが本家「The Cavern Club =キャヴァーン・クラブ」!赤いネオンも、写真で知ってるあのまんま!

明るい時間の「キャヴァーン・クラブ」。
正面奥の黒い階段を降りて地下深くへ

「ホントにあった!」

ナイトクラブと聞くと「RINGS オランダ」の選手たちみたいなのがガン飛ばして威圧しているイメージがあるけど、ここはなんと言っても世界のロック・ファンの聖地、俺のように興奮して挙動不振なアジア人観光客が何しても、苦笑で許してくれそうな雰囲気が漂っていた。

夜の「キャヴァーン・クラブ」。毒赤色のネオンが嬉しい。
イカツいバウンサーの兄ちゃん達もみな優しい(多分)

この「キャヴァーン・クラブ」は80年代に再建されたモノで、「The Quarry Men」やビートルズが出演していた頃とは厳密には位置が違うんだよね。2軒(うろ覚え)ほど先に「コッチがかつての入口」的なモノクロ写真が展示されてた(よね?)。まあ、真の聖地だからココで俺が解説するまでもないので、進む。

この日の出演は中東系のピンシンガー。当然ビートルズ・ナンバーも織り交ぜて熱唱。
高齢者達(失礼)は「待ってました!」とばかりにフロアに躍り出てダンス

「マシュー・ストリート」はパブやブティック、飲食店や床屋さんで構成された狭くて短い通り。昼間の静かな時間も良い。

明るい時間の「マシュー・ストリート」。開いていない店が多い。
暗くなるまでゆっくりビールでも飲もう

突き当たり(てか、駅から来たらコッチが入り口か)は「Stanley St. =スタンリー・ストリート」。渡った所にこれまた有名な「Eleanor Rigby =エリナ・リグビー」の像がある。

♪All the lonely people Where do they all come from?

この寂しげな像に見送られて去るのはちょっと悲しいので、ちょっと引き返してパブでビールでも。
もちろんオープンの席に座り、通りの音や匂いを堪能しつつ、銘柄は日和ってギネスに(美味かった!)。

年季の入ったギネスの広告。
この壁(よせばいいのに)、暗くなるとチープな「黄色い潜水艦」が投影されて動き回る

この時は近くのパブから、どっかのバンドが演奏するThe Jamの「Town Called Malice」がズンズン流れて来ていた(やたらカバー上手かった!)。

そういうの、絶対忘れない。

◉野磁馬