仕事(番組のロケ)でイギリスに行くたびに、フリーの時間をヤリクリしたり、コッソリ抜け出したりしながらコツコツ行脚した「ロック聖地巡礼(ロンドン編)」。
まとめて並べておく。
ロンドン、定番の聖地はビートルズ関連が主。「Abbey Road =アビー・ロード」辺りから行ってみよ。

ロンドン地下鉄共通フォント「New Johnston」を考えたのは日本人デザイナーって本当なのか。
じゃあ永久不滅のグッドデザイン、2重丸に横線を考えたのは誰なんだ
ロンドンで地下鉄のことは“Subway”でも“Metro”でもなく、“TUBE”または“Under Ground”。もうトキメく。
The Jamの、♪Down in the Tube Station at Midnight♪をレコード通りに歌うために何度「Tube Station」の練習をしたことか。さらに永遠の名曲「Going Underground」!
俺としては(歳からしても)、ビートルズよりもフーよりも、ロンドンのカッチョよさはジャムやクラッシュに教わった世代と言えるのでは(異論上等)。

これは「ラッセル・スクウェア駅」。こうしてみると、本当に「TUBE」なのがよくわかる。
…放っておくと全然ビートルズの話にならなそうなので割愛。
で、アビー・ロードはTUBEの「Jubilee Line =ジュビリー線」。大抵の日本人が最初にロンドン地下鉄路線図を見るとドン引きするけど、頑張って「ジュビリー線」を探そう。
最寄駅は「St.John’s Wood Station =セント・ジョンズ・ウッド駅」。ロンドン中心部から放射状にエリア分けされている「ZONE 2」に入っている。

「ベイカー・ストリート」駅前のホームズ像。これはまた別腹だが、アビー・ロードに行くなら合わせて寄りたい聖地
コナン・ドイルファンや探偵小説マニアの聖地「シャーロック・ホームズ博物館」がある「Baker Street =ベイカー・ストリート」と同じ線の隣駅ネ。
駅に降りたら是非、改札脇の「ビートルズ・コーヒショップ」を冷やかそう。

下手クソ過ぎる写真ですいません。
「The Beatles Coffee Shop 」、現在は「Helter Skelter Cafe」になっているらしいですね。Google mapによると
横断歩道への行き方も特に難しくないんだけど、ここはコミュニケーションとして店員のお姉さんに「どっちに歩けばいいのですか?」くらいは聞きたいな、と。マグカップなどの公式お土産も多数。
道路は、駅前の地図を見て、改札を背に右の大きい道「Grove end Rd. =グローブ・エンド・ロード」をまっすぐ行けば着く。

これが「世界一有名な横断歩道」。駅から来ると、画面右側から到達できる
「ホントにあった!」
…ここ、危ないから。普通に車びゅんびゅん走ってるから注意。どうしても“アレ”をやりたいんだろうけど、ツアコンが交通整理でもしてくれるツアーとかじゃないと、即座に轢き殺されると思う。
俺が初めて行った時は、本当に車が多くて(また信号がないもんだから怖い!)、ハッキリしない運転をした左折車に後続が思い切りカマを掘る事故発生。到着してものの5分後の事で、正直ドン引きした。

画面右がカマ掘られた車。2人の紳士が事故処理に大わらわなのを尻目に、あくまでも“アレ”に勤しむファン達
それでもタフな観光客は、ここぞとばかりに“アレ”に勤しんでいたんだけど(笑)。
ここは、歴史的建造物保護の「English Heritage」に、唯一の横断歩道として登録されているが、実はジャケットの撮影時と若干横断歩道の位置が違うみたい。70年代にフツーのメンテで線を引き直されてしまったので(幅も明らかに違う)、実際のはどの辺にあったのかもう分からないんだって。
それでも“グレード2”にしちゃう大雑把さが好き。

どこに行ってもコレをやる世界のビートルマニア…おかげで行政は定期的に塗り替えているらしい
この徒歩圏内には「ポールの家(ホントかよ)」もあるのですが、まだ行けてないんだよね…
とりあえずロンドン中心部に戻り、次はメイフェアの「Savile Row =サヴィル・ロウ」へでも行きますか。TUBEを「Piccadilly Circus =ピカデリー・サーカス」で降りてエロス像を見ながら右へ。

「ピカデリー・サーカス」駅前の“エロス像”。いわば“ハチ公前”か。
どっか行くのに迷ったらここへ戻って仕切り直そう
駅前の大通り「リージェント・ストリート」の1本外側の道。
「サヴィル・ロウ」に出たら3番地に直行。ビートルズも利用したという高級紳士服のテーラーが並ぶ通りにあるのが、聖地「Apple Corps =アップル・コア」本社跡。

道幅が狭いのでこんな写真しか撮れん…が、確かにあった!
ここで、有名すぎる「ルーフトップ・パフォーマンス」の屋上を見上げよう(登らせてはもらえない)。
ライブをしなくなって久しかったので、4人が揃って演奏する最後の姿というレアさで歴史に残ったあのギグ。俺は後期のあの辺、特に好きじゃ無いけどやはり感慨深い。

行き届いたメンテナスで色々違うにしても、雰囲気はそのままの屋上付近
お次は「Please Please Me」や「青盤・赤盤」のジャケで有名な吹き抜けのある「EMIハウス跡地」。時間と体力があれば「サヴィル・ロウ」から歩いていけると思う(勧めないけど)。
「リージェント・ストリート」を歩いて「ウェスト・ミンスター大学」を左、「Wigmore St. =ウィグモア・ストリート」から「Duke St. =デューク・ストリート」へ。

ここです…って分かりにくいか。「マンチェスター・スクウェア」を目指せ!
「Manchester Square =マンチェスター広場」を囲む一角にある。
ココ別に行かなくてもいいかな…と思うのは「すでに別の会社になっていて、あの吹き抜けは見られませんよ」っていうハナシで。

アップル・コア跡地もここも、普通に違う業者が普通に仕事しているので、中に入ってハシャぐ事はできない
気分だけでも味わいたいマニア以外にはオススメしない。
「ピカデリー・サーカス」に戻って「Soho Square =ソーホー広場」に向かう。ここは道すがら面白いところばかり通るので散歩やお買い物がてらにいいのでは。

…これ聖地なのか?ポールのソロ活動の権利関係をやってる会社。創設者はポール
「ソーホー広場」に出たら、ポールのソロ活動事業の管理会社「MPL Communications」の事務所を冷やかしつつ(もはや聖地かどうかもアヤシい)、ビートルズから離れて別のロック聖地が近場にある。
「Carlisle St. =カーライル・ストリート」と「Dean St. =ディーン・ストリート」の交差点に立って左を見てみると…

間違いなくココね。建物の基本以外はだいぶ様変わりしている
「ホントにあった!」
オアシスの名盤「(What’s the Story) Morning Glory? =モーニング・グローリー」のジャケットのアソコが見える。レコジャでも持っていけば、実際の街並に重ね合わせた画像なんかも狙えるかも。

ここは楽器店が並ぶ地味な通り。有名ミュージシャンも御用達らしいし、通り全体が聖地か
公園を挟んで反対側、「Denmark St. =デンマーク・ストリート」。ストーンズが初期の名曲をレコーディングした「Regent Sound Studio =リージェント・サウンド・スタジオ」はキンクスやエルトン・ジョン・ファンの聖地でもある。
始めてはみたものの、あまりに多すぎて少し面倒になってきたんだけど、最後にもうひとつ、スルーするわけには行かないロック聖地を紹介しとこうか。

ついに来た!達成感半端ない。飛んでいるのは豚じゃなくてカモメ。ド迫力!
「Battersea Power Station =バタシー(元)発電所」。言わずと知れたピンク・フロイドの名盤「Animals 」のジャケ写で有名なアソコ。
いわゆる「Inner London =インナー・ロンドン」に含まれる「ワンズワース地区」のテムズ(ドブ)川沿いにある。

コレまた別腹、007マニアの聖地「MI6」。「Sky fall」で爆破された箇所を直しているクレーン船(ウソ)。発電所は右へ!
他の聖地巡りと絡めるなら、「ヴォクソール橋」からジェームズ・ボンドマニアの聖地「MI6」を眺めてドブ川沿いをノンビリ歩いていくのがいいかもな〜。
「ホントにあった!」
現在は再開発でショッピングモールに改造し、マンションとしても売り出すという事で、どうなっているのかイマイチ不明だけど、あの煙突だけは作り変えてでも残すというハナシで安心(?)。

俺が訪れた時は煙突の1本を補修(取り壊し?)中。4本の時に行けてホッ
実はフロイドだけじゃなく、それこそビートルズの映画「HELP! 4人はアイドル(1965)」や、「Quadrophenia =さらば青春の光(1974)」などでも印象的に映っており、真のロック聖地と言える場所だと思う。
こんなカンジでざっと思いつくところだけ羅列してみたけれど、キリがないわコレ…今更ながらで申し訳ないんだけど、もうロンドン全体が丸ごと“ロック聖地巡礼の札所”っていう、身も蓋もない結論でシメちゃっていい?

とにかく“聖地だらけ”のロンドン。
毎回ジャンル・テーマを絞って行くのがいいかも(それだと20回くらい行かなくてはならんが)
まだ、ボウイやクィーンなどの復古メジャー系にも、NWOBHMやヘヴィ・メタル勢にもノータッチだけど、一旦この辺で。
◉野磁馬
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