1996年に発生した「坪野鉱泉肝試し女性失踪事件」で全国的に有名になった(…てないか)“北陸最恐シンスポ”坪野鉱泉「ホテル坪野」廃墟。
オーナー失踪による廃業以来40年にわたって放置されていたが2024年、国の補助金が降りついに解体されたようだ。
失踪者の年の若さやシンスポがらみということもあって様々な憶測や考察、妄想、田舎モン特有のカマシなどを産み続けてきたこの廃墟。俺などは申し訳ないが「氷見・魚津」と聞いただけで「あ、拉致」と数十年間決めつけていたのだが。
なんと2020年になって突然、射水の海王丸パーク付近の海中から車とご遺体が出てきたという電撃ニュースが駆け巡った。
とりあえず椅子からはひっくり返り、そのあまりに可哀想な経緯にそっと心で合掌したのだが、「ちょ、待てよ」と。あの、ハッキリ言って不審でしかない(失礼、でも正直)目撃男性らが警察に情報を寄せたというのは2014年って書いてあるけど…この6年は何?その連中は本当に「目撃者」?「当時、怖かったから言わなかった」は信用に値したの?子どもだったとか?「捜査関係者によりますと…」って、どれほど捜査してたの?とか色々よぎってしまったんだけど。

新生「海王丸パーク」。氷見周辺の海だけに、子どもが柵に乗っているだけで物凄く不穏な空気になる
…うら若い女性が被害者の事案における各県警の対応・初動捜査・報告なんか何一つ信用していない俺だからという部分はさておき、コレ完全に「未解決事件」だと思うんだけど。「深夜に港を徘徊する輩に言い寄って来られて、慌てて車の操作を誤り海に転落した不幸な事故」という結論で幕引きだとしても、その詳細を報告もされていないよね?したっけ?富山県警。まあいいか、警察発表なんか。
どうしても引っかかるのは「坪野鉱泉関係なし」っての。あの頃散々あった、「坪野でジモヤンだか893にどうこうされて云々」とか吹聴していた輩は、田舎のスナックお馴染みのただのそういうヤツだったのか?う~ん…スンナリ納得できないけど。
だからという事でもないが、オートバイで氷見から取り壊し前の「ホテル坪野廃墟」と「新生海王丸パーク」まで巡ってきたよ(いくらなんでも他に行くとこあるだろう)。ブリも食わずに。

今はもう亡き“最恐シンスポ”ホテル坪野廃墟。とはいえ、ココで起きた心霊現象でハッキリこれ!っていう逸話覚えてない
…いや待って凄いんだけど…
「ホントにあった!」
国道67号宇奈月大沢野線の両サイドに茂る鬱蒼とした森が途切れ、ぬお~んとアレが現れた時の迫力といったら。十分怖かったはずの写真や映像よりも、もう全然ナマが凄い。特にこの地で、実際にスポット化するほど心霊現象が起きていたとは全く信じていないし、清水監督のアレもマジ芸能事務所とのタイアップ感が鼻白む駄作扱いにしていたのだけど、40年間の放置でなんかのパワーを付帯してしまったのか、実物は異様な妖気を放っていた(反社の妖気だったりして)。なんか妙に“黒い”し。しかし、問題はこの来づらさよ。ここを中心に観光地としてワ~っと流行るだろうと踏んだ当時のオーナーらの心根がナゾ。実はスキー場開発という計画もあったとかナントカ…
今後は、とりあえず壊した跡地を無理に見晴台だかなんかに転用するっていうけど、どうなのか。『薬師の水』汲みに来たジモティが寄って遊んでいく気がしないし、結局また高齢ヤンキーや族(富山多分まだ居る)の溜まり場に活用されるだけのような気が…
全国のもっと行かなきゃいけない大事な所を回って、2周目になった頃、覚えていたら再訪してみようか見晴台…(行くのか)。

廃ホテル横、高台からの見晴らし。魚津ミラージュランドの観覧車方面…富山湾ねぇ…もう一声欲しい所だが…
とはいえコレ、まだまだ日本中で頻発しそうなケースかと。敷地ばかり広くて煮ても焼いても食えない放置廃墟が事件の温床になるっての。アジア全域にもどっかの国がやりたい放題やったのちに巨大廃墟になっている物件も激増しているということ。一時は「北陸最恐」と謳われた有名シンスポだっただけに、全国の同様物件を抱えているオーナー様たちに「この手があった!」と膝を打たせるほどの成功例となってほしい…見晴台で。がんばれ坪野(無責任)。
◉野磁馬
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